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レトロかわいい春の旅「レトロTRIP 小田原編」

レトロかわいい春の旅「レトロTRIP 小田原編」

2024.4.05 / 投稿者:ハコーダ編集部

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レトロかわいい春の旅「レトロTRIP 小田原編」

戦国時代には城下町、江戸時代には東海道屈指の宿場町として栄え、近代には財界人などが別邸を築き、今もどこか懐かしい街並みが見られる小田原には、ノスタルジックな気分に浸れる素敵なカフェや料理店が多数点在しています。春の小田原で、古き良き時代に思いを馳せるレトロトリップを楽しみませんか。

豊島鰻寮 一月庵

「中新馬場(なかしんばば)」と呼ばれた旧武家地に残る、国登録有形文化財の建物を生かしたうなぎ料理専門店がこちらです。書院風と数寄屋風、両方の意匠が取り入れられた貴重な建物は、箱根 宮ノ下の開業医・故 豊島牧四郎の別邸として使われてきたもの。

迎えてくれるのは、格式高く重厚な瓦屋根付の門と黒板塀。庭園には芝や松、早咲きの椿「侘助」などの銘木が植えられ、豊島氏が好んだ侘助が1月に見ごろとなることから、「一月庵(いちげつあん)」と命名されたといわれています。

古き良き時代にタイムスリップしたような和の空間で楽しめるのは、関東ではあまり知られていない京都生まれのうなぎ料理。ていねいに骨をとった筒切りのうなぎが主役の吸い物風の「うなべ」、白焼きのうなぎと餅やごはん、野菜を卵でとじた「うぞふすい」が看板料理で、どちらも滋味にあふれ、こんなうなぎ料理もあったのかと感動するはず。ほかにも蒲焼き、白焼き、肝焼き、うなぎの湯引きなど、多彩なうなぎ料理を堪能できます。

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大雄山線駅舎カフェ1の1

昭和が香る本物の駅舎の雰囲気に浸りながら、地元の食材にこだわったメニューをいただけるカフェ。「1の1」は、小田原市栄町1丁目1番地の立地から、旧大雄山線の管理事務所として使われてきたレトロな外観を見た瞬間、一気に昭和初期にタイムスリップ。店内には実際に使われていたつり革や前照灯、車内非常ボタンなどのレアなアイテムが飾られ、駅員さんさながらのスタッフによるフレンドリーなサービスはこのカフェならでは。

本格的でボリューミーなメニューが味わえるのも魅力で、三浦産の赤卵や足柄牛、地元の老舗「守谷製パン店」の食パンなど、小田原や近隣の食材を取り入れるこだわりも。電車型の器に盛られた「お子様プレート」もあるので、乗り物好きの子どもも喜びそうですね。

お土産には、切符をデザインしたタグが付いた「駅舎プリン」がおすすめ。定番の「カラメル」のほか「足柄茶」「黒いビターチョコ」などの変わり種も人気です。

INFORMATION詳細情報

■大雄山線駅舎カフェ1の1
[住所]神奈川県小田原市栄町1-1-1
[TEL]0465-20-7330
[営業時間]10:00~17:00
[定休日]無休
[HP]https://www.ekisyacafe.com/
[Instagram]@ekisyacafe1.1

薬膳喫茶KURA

小田原市板橋の旧東海道沿いで目を引く2階建ての洋館、「朝倉邸」を生かした薬膳カフェです。使われているのは、昭和7年頃に左官屋さんの棟梁が自宅として建てたバルコニー付きの建物で、明かり取りのための窓枠や天井の装飾など、随所に左官職人ならではのコテの技術が光ります。土間やタイル、欄間や飾り障子、レトロな飾りガラスなどを取り入れた和洋折衷の内装もノスタルジックで、非日常たっぷり。

そんな風雅な館で味わえるのは、発酵や薬膳をベースにした多彩で健康的なメニュー。薬膳と聞くと少しクセがあるかなと思われるかもしれませんが、専門資格を持つコーディネーターが小田原ならではの食材も取り入れ監修したメニューは、どれも食べやすいものばかりです。

ごはんはダイズライスをメインに地域の白米・黒米をブレンドしたオリジナル、体調に合わせて選ぶ薬膳茶や体のむくみをとるクラフトコーラなど薬膳ドリンクも豊富です。

INFORMATION詳細情報

■薬膳喫茶KURA
[住所]神奈川県小田原市板橋649
[TEL]0465-20-9886
[営業時間]9:00~17:00

[定休日]火・水曜日
[Instagram]@kura.odawara

nico cafe

小田原駅東口から徒歩8分、繁華街から少し離れた新栄通り沿いに佇む古民家カフェがこちらです。建具屋や飲食店などとして使われてきた築100年を数える建物は、市から歴史的風致形成建造物の認定を受けた貴重なもので、この建物にほれ込んだデザイナー夫妻が約4ヶ月をかけてリノベーション。楽器や古本などが置かれた木の温もりに包まれた居心地のよい空間で、ゆったり流れる時間を楽しめます。

ランチプレートは、地元野菜をたっぷり使ったオリジナリティあふれる手作りごはん。一番人気は小田原の梅酢でさっぱり仕上げた唐揚げに、日替わりのおかず、玄米ご飯を盛りつけた「元祖サクサク梅酢唐揚げ」。ティータイムは「小田原レモンクレープ」「黒糖黒光りチーズケーキ」などのスイーツ、「小田原梅サイダー」など自家製オリジナルドリンクもおすすめです。

食後は、カフェからデビューした独特の人形「大磯妻」や個性的な雑貨が並ぶ2階のショップにもぜひ立ち寄ってみてください。

INFORMATION詳細情報

■nico cafe
[住所]神奈川県小田原市栄町2-15-26
[TEL]0465-43-6692
[営業時間]10:30~17:00

[定休日]無休
[HP]https://nicocafe.myportfolio.com/
[Instagram]@nico_cafe

鱗吉 かまぼこ通り本店

日本地図を初めて作った伊能忠敬、「鬼平犯科帳」でおなじみの長谷川平蔵、浮世絵師の北斎や歌麿、これらの人物が活躍していた江戸時代、天明元年に創業した老舗中の老舗です。小田原北条家の家紋である「三つ鱗」を受け継ぎ、この「鱗」と初代・吉右衛門の「吉」から「鱗吉(うろこき)」と名付けられました。

昔ながらのしっかりした歯ごたえを大切に、魚の旨みを損なわないようあまり水伸ばしはせず、ていねいに作り上げた定番の「板かまぼこ」、キメ細やかでなめらかな舌触りが自慢の「伊達巻」、おつまみに最適な「いわし揚げ」ななどが看板商品で、自宅用や贈り物に適した多彩な品々がそろいます。食べ歩きに人気なのは、「自然薯棒」や「魚河岸棒」「ふわぷろ棒」」などの棒シリーズ。

店舗脇に併設された囲炉裏や足湯がある飲食スペースで味わうこともでき、定食ランチやクラフトビール、利き酒三種と板わさセット、小田原おでんなどで昼飲みも楽しめますよ。

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小田原別邸料理 清閑亭

「清閑亭」は、天才軍師と呼ばれた黒田官兵衛の流れを汲む黒田家十三代目当主・黒田長成(ながしげ)侯爵の別邸として、明治39年に建てられた国の登録有形文化財。格式張らない数寄屋風書院造りが特徴で、茶室などに用いられる北山杉の面皮(めんかわ)柱、幾何学的に編まれた網代天井、レトロな雰囲気が漂う歪みガラスなど、伝統建築の粋を存分に感じられ、晴れた日は真鶴半島や相模湾、箱根の山々など美しい景色も望めます。

歴史と趣が彩るこの空間で味わえるのは、四季をさらに細かく分けた二十四節気と七十二候に基づき、小田原ならではの食と文化を体感できる「小田原別邸料理」。

ほかにも本場博多の水炊き、滋養強壮に優れたすっぽん鍋の用意もあります。季節ごとのイベントやワークショップも予定され、小田原の観光拠点としても魅力的。併設された「蔵カフェ」では、木の温もりあふれる落ち着いた空間で、軽食やお茶、デザートも楽しめます。

INFORMATION詳細情報

■小田原別邸料理 清閑亭
[住所]神奈川県小田原市南町1-5-73
[TEL]050-1809-2213
[営業時間]ランチ11:00~15:00(L.O.14:00)
ディナー17:00~21:00(L.O.19:00)
※夜の部は完全予約制となります。当日受付は17時まで
蔵カフェ 11:00~17:00
[定休日]なし
[HP]https://www.seikantei.jp/
[Instagram]@seikantei.odawara

ういろう

創設から650年の歴史を有する外郎(ういろう)家によって営まれる、神奈川県最古の製薬と製菓の老舗です。室町幕府に仕えた始祖は、医術や製薬に優れた中国からの渡来人で、効能豊かな家伝薬は歌舞伎十八番『外郎売』誕生のきっかけともなっています。

大量生産が困難な「薬のういろう」は症状が合う人のみの販売となりますが、外国使節のもてなしのために考案した米粉の蒸し菓子「お菓子のういろう」は、店頭販売で誰でも購入できます。「お菓子のういろう」には黒砂糖が使われていますが、600年以上前に黒砂糖を使うことができたのは、薬を生業とし、その原材料としてサトウキビを仕入れることができた外郎家だからこそ。白・茶・小豆・黒・栗などの味があり、素朴で自然な甘さともちもちとした食感で、幅広い世代に長く愛されています。

代々継承されてきた「八棟造り」とよばれる店舗には和風喫茶も併設、明治の蔵を生かした「外郎博物館」も見応えがあります。

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だるま料理店

創業は明治26年、どっしりとした社寺を思わせる重厚な唐破風入母屋(からはふいりもや)造りの建物が目を引く歴史ある日本料理店。もとは網元で、現在の主屋は関東大震災後にブリの大漁で得た潤沢な資金を投じて再建したもの。建具や欄間などの精巧な意匠から当時の職人技術の高さを存分に感じることができ、国の登録有形文化財に指定されているのも納得です。

銘木がふんだんに使われた贅沢ともいえる空間で味わえるのは、専属の目利きが毎朝小田原魚市場で仕入れた新鮮魚介や、小田原の風土に育まれた旬の食材の数々。折上げ格天井が見事な1階食堂の看板メニューは「天重」と「天丼」。老舗ごま油店に特注したお店専用のごま油で揚げた天ぷらは、素材の味とともに芳香とコクが感じられ、秘伝の天つゆがそのおいしさを引き上げます。

会食やお祝いには、趣ある和の空間で季節のコース料理を味わう2階のお座敷がおすすめです。

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柳屋ベーカリー

大正10年創業、かつて箱根に駐留していたドイツ軍に軍直伝のパンを焼き、後に学校給食や駅弁のサンドイッチ用のパンを手がけてきた歴史あるベーカリーです。「柳屋」の店名は、店前にあるシンボルしだれ柳、3代続く店主の姓の一部にちなんでおり、出桁(だしげた)造りとよばれる商家風の店構え、昔ながらのショーケースが並ぶ店内もレトロで入店前からわくわくします。

開店前から行列ができる一番人気が「あんぱん」。商店街の活気を取り戻そうと、箱根の温泉まんじゅうをイメージし3代目が考案したもので、薄さ3ミリの香ばしい皮の中に味わい深い手作りの餡がたっぷり。

ラインナップは「こし」「いも」「幻の黒豆」「桜白」「栗きんとん」など13種以上。香料や保存料、着色料は使用しないのがこだわりで、素材そのものの味を楽しむことができます。ほしい商品があれば、前日までに電話をすればお取り置きしておいてくれるのもうれしいですね

INFORMATION詳細情報

■柳屋ベーカリー
[住所]神奈川県小田原市南町1-3-7
[TEL]0465-22-2342
[営業時間] 10:00~16:00

[定休日]水・日曜日

籠常商店

明治26年創業、鰹節と削り節一筋に製造販売を行う老舗が「籠常(かごつね)商店」です。小田原かまぼこの店が軒を連ねる「かまぼこ通り」沿いにある店舗兼工場は、昭和40年代に一部改修されていますが、大正時代から続く建物からは歴史と風格が感じられ、店内に一歩脚を踏み入れれば、なんともいえない削り節のいい香りに包まれます。

地元の料亭や箱根の旅館などプロの料理人から地元の人々まで、広く長く愛される店のこだわりは量り売り。店内には、その日削ったばかりのフワフワの削り節が並び、香り高い出汁に適した「鰹」、濃厚な出汁が出る「鯖」やコクと旨味を感じる「宗太鰹」なども。料理によって適した削り節も変わるので、お店で相談しながら選び、自宅できちんと出汁をとって料理してみるのもいいですね。

店内の一角には、海から揚がった魚がかつお節になるまでを分かりやすく紹介する「かつお節博物館」の展示もあり、知的好奇心も満たされます。

INFORMATION詳細情報

■籠常商店
[住所]神奈川県小田原市本町3-2-12
[TEL]0465-23-1807
[営業時間]10:00~17:00

[定休日]日曜日
[HP]https://www.city.odawara.kanagawa.jp/darc/item/625/

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